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ナイチンゲール・セオリーに
学んだ女性たちがおすすめします。

ナイチンゲール13箇条

Notes on nursing
what it is, and what it is not.

正しいことは何か、
そうでないことは何か。

(フローレンス・ナイチンゲール)

Florence Nightingale 1820 - 1910
Florence Nightingale 1820 - 1910

“看護の知恵と知識”をすべての女性に

人は一生のうちに何回か、大切な誰かの健康に責任をもたなければいけないときがくる。
育児、子育て、看病、介護。
“看て”“護る”。それはまさに文字通り看護の仕事。とくに母性をもつ女性は、人生においてとても多くの場面でこの役割を担うことになります。ならば“看護の知識”はもっと重視されるべきであり、正しいことは何か、そうでないことは何かという知識は、女性たちの人生を助ける大きなアドバンテージとなるはず。
看護の知識は、ナイチンゲールが150年以上前に書き残したNotes On Nursing(「看護覚え書」)が基礎となっていることをご存じでしょうか。看護教育学者だったナイチンゲールが医学知識とは違う次元で科学的、統計的に導き出した、重要かつ価値のある思想です。 示されているすべてのヘルスケアの正しい考え方は、現代においても、日常的な無知や誤りを正す教科書でもあるのです。

看護の知識は価値あるアドバンテージ

私たちサードウェイが提案するのは、看護師、美容師、介護、医療など専門家たちの知識と経験を合わせ、社会に新しい道を切り拓く“行動”と“アイディア”。ナイチンゲールの教えを正しく理解し、抱える不安や負担を軽減する助けとなりながら、女性をさまざまなフィールドから応援していきます。

ナイチンゲール13箇条について

ナイチンゲール13箇条の覚え書

― 背景

「看護覚え書」が書かれた当時のイギリスは産業革命の真っ只中という時代。
街中に蔓延する排気ガスによって、窓を開けるだけで家の中も真っ黒、病院内も真っ黒で、生きる上で大切な呼吸をすることさえままならず、空気の落ち着いた夜に窓を開けるほかなく、換気が悪いことから肺の病気がとても多かった。
そのようなことから、ナイチンゲールは病院内の設計から考え直すなど、根本的な換気方法の改善方法を提唱した。

当時は衛生管理が行き届かず、食事も栄養不足だったため小児の死亡率が非常に高かった。ビタミンD不足はかっけ、くる病などの病気につながることが解明されつつあった。

また、船での移動がまだまだ盛んであったこの時代、船旅は感染症、病も多かった。戦争に行く兵士の健康は国力にもつながっているので健康管理は重要。長い船旅ではよく噛み唾液を出すことが重要として、兵士の健康を劇的に向上させたドクターがいたことなどなどから、人の命には素晴らしい自然治癒力があること、人も自然の一部であり、自然の摂理が大切であることを基本概念とし、建造物の構造といった環境の見直しや徹底した衛生面の見直しなど、薬だけで改善を図らない生命力の回復を提唱し、100年以上の時代を越えてもなお世界中のお手本となっているのが「看護覚え書」である。

この「看護覚え書」の基本概念と、サードウェイが考える現代版の看護の知識を、誰もが日常生活で活用できるポイントとして以下に挙げる。

  • 生命力の重視、回復過程への援助、もてる力の活用
  • 自然、生活、生命力
  • 全ての病は「回復過程」である
  • 病気とは自然治癒力や回復システムの発動で、バランスを元に戻そうとしている姿である
  • 看護とは患者の生命力を最小にするように「整える」ことであり、回復過程を促進させ、「自然治癒力」を回復させるためのサポートである

第1箇条:換気と暖房

― 基本概念

空気を適切な温度に保ち、換気を十分にすること

換気とは、ただ換気すれば良いだけではなく、外気と同じような清潔な空気清浄を保ちつつ、体温の低下が免疫力を下げることも考慮して、体を冷えから守る工夫が必要。

昨今では、新型コロナウイルス感染症で、換気と暖房は重要な感染症対策方法だということが広く認知された。
自分が住んでいる国や地域、住まいの状況などを把握し、それぞれの方法で汚れた空気を生み出さないことが大切。

第2箇条:住居の健康

― 基本概念

きれいな空気や水、下水溝の整備や採光などに気を配る

病院内の部屋の位置(病室やナースステーションなど)も、患者やナースに精神的、体力的にも負担がかからない人の動線に合わせた設計を提案する。

現代ではできるだけ、住居に太陽の光、風など自然の力を取り入れる工夫と、無駄なエネルギー(電気ガス水道など)を使わない工夫。アレルギー体質者が増えているため、ホルムアルデヒドやアスベストなどケミカルへの対策が大切。人の動線を考えることも住居の健康と言えると考える。

第3箇条:小管理

― 基本概念

チームを組んで看護をしている場合、リーダーが他の看護師の言動にすべて責任を持つ

日常生活では、周りとのコミュ二ティが大切。
家族以外の人たちとコミュニティを作る必要があり、まさにサードウェイがその場所となる。
コミュニケーションはアナログとデジタルのミックスが大切だと考える。
地域による資源を把握する。

第4箇条:物音

― 基本概念

騒音や内緒話など、不必要な物音は患者に不安を与えるので注意

室外の音、室内の音共に配慮が大切。
特に室内の音には慎重に気を配り、病人の神経を痛めつける“物音”は厳禁。
病人のようにずっと同じ場所にいる人たちは、全ての音に敏感で騒音になる可能性が高い。
歩き方から言葉まで、自分が出す音にも配慮せよ。
現代では個人情報管理も騒音になる可能性があると考える。

第5箇条:変化

― 基本概念

よい環境の変化が気分転換となり、回復につながる

ナイチンゲール自身、長い闘病生活をしていたことから、変化のない苦痛や怖さを実体感していた。
人間は変化がなければ生命力が弱まってしまう生き物。
単調な食事は消化器官を損ない、神経組織もまた損なわれる。
様々な変化は心身を癒す役割があるため、ゆっくりした変化が大切。
色、音、香り、味、体への快適性など、五感が喜ぶ変化の工夫が必要である。

第6箇条:食事、第7箇条:食物

― 基本概念

体調などに合わせて、食べられるようにする方法について注意を向ける必要性がある

唾液には消化酵素が沢山含まれているため、自分の唾液こそ「薬」である。
ドライマウスも免疫が落ちている証拠で、これも噛むことで軽減できる。
食べ物ばかりに目を向けるのではなく、まずは自分に目を向け、食べ方を工夫し、自分の免疫を下げない工夫をすることが大事である。
現代社会では、柔らかいものがいい、口当たりの良いものが良い風潮がある。
咀嚼が少ないことで顎の未発達や歯が少ない子供たちも増加する。
お年寄りも同じく、咀嚼しないことで免疫低下や認知症の加速などが増えている。
ライフステージに合わせた選択も大切になる。

第8箇条:ベッドと寝具類

― 基本概念

こまめにシーツ交換をし、肌触りなど、患者に合った寝具であることも重要

健康な人が全く気にしないことでも、ずっとベッドに寝ている人は、ちょっとしたシーツの感触なども気になるもの。
現代では、高機能な材質、形状などの寝具が増えているが、人間の機能を甘えさせる傾向にある。
全てを解決する道具は人間の機能を退化させやすい、妨げすぎないことが大切。

第9箇条:陽光

― 基本概念

健康維持や回復のために、陽光は必要だ

陽光によって体内の機能が活性化され、自然治癒力が高まる。
ナイチンゲール曰く、「太陽は単に光で描く画家だけではなく、物質に働きかけて造り変える彫刻家でもある」。

そもそもの人間らしい生活とは何か?
自然環境の中に人間が存在していることを忘れてはいけない。
朝晩逆転生活、ずっと室内の中にいて太陽の光を浴びないなど自分の生活が、不自然ではいけない。
自然の恵みをいただき、自分本来の機能を高めることは大切。

第10箇条:部屋と壁の清潔

― 基本概念

こまめに掃除を行い、清潔を保つ

現代はケミカル公害や不自然状態への配慮が大切。
室内の高機能を目指すあまり、保温のために壁や床などに施した原料が体に悪い、壁は暖かいのに床が冷たい、やたら乾燥するなど、家が不自然な状態に陥る傾向にある。
その他、若者からお年寄りまで幅広い層で問題となっているゴミ屋敷問題は、孤独と不潔を生み出す。
若者からお年寄りまで、孤独と不潔な状態の人が沢山いる。
自分自身の乱れは人生の乱れであり、心も体も住まいの環境も清潔な状態整備は大切である。

第11箇条:からだの清潔

― 基本概念

からだを拭くと気持ちもすっきりして、回復につながる

皮膚は最大の臓器。清潔にしておくことは非常に重要である。
皮膚の毛穴を老廃物で塞がれた状態は、生命力を奪うことに通じる。
洗う、拭き取るという行為は開放感と安らぎに満たされることであり、生命力を解き放つ行為である。

また、皮膚は人間の原始的な力を高めるのに有効で、快、不快を一番感じやすい場所。
免疫が下がると皮膚状態が悪くなる。
何かとストレスがかかりやすい現代に、皮膚への快を与えることは、心身への健康にもつながる。
この部分の汚れは心身の健康と関係が高く、心地よく清潔にすることは大切である。
“気持ち良い”という快を沢山与えることが重要。

第12箇条:おせっかいな励ましと忠告

― 基本概念

よけいな話をして、かえって不安を与えてはいけない

我が身に置き換えて考えよう。
表情、仕草、声、顔色、身振り手振など、非言語コミュニケーションを大切にする。
励ます言葉は迷惑にもなる場合がある。
根拠のない、おせっかいな忠告は毒にもなる。

現代においては、根拠が不明確なのにネット情報から得た知識を、雨のごとく人に浴びせることはおせっかいになる。

第13箇条:病人の観察

― 基本概念

看護師にとって最も重要なものは観察である

自分へも人へも「無関心」は悪である。
家族、仲間、自分との、毎日のコミュニケーションから察知する。
どんなふうに?どれくらい?声のトーン、肌の弾力などちょっとした変化を観察することが大切である。
例えばトイレ。出たけどもどんな形状?色?何回?など状況を把握する。

自分が一番のドクターであり看護師であること。
毎日からどう逸脱したのか?が病になる。
家族ならば家族を知ること。自分自身を知ること。
有名なドクターに診てもらったら治るという考え方は誤りである。

在宅勤務がスタンダードになり、一人暮らしも多い現代。
自分を知っておくこと、観察することはとても大切。

看護の実践を行うための基礎的な土台

  • 「管理」(第3箇条:小管理)
  • 「観察」(第13箇条:病人の観察)

看護の目的を実現する為の実践

  • 「住環境を整える」(第1箇条:換気と保温、第2箇条:住居の健康、第9箇条:陽光、第10箇条:部屋と壁の清潔)
  • 「適切な食事」(第6箇条:食事、第7箇条:食物の選択)
  • 「睡眠環境、ベッド環境を整える」(第8箇条:ベッドと寝具類)
  • 「不要な音や声を排除する」(第4箇条:物音、第12箇条:おせっかい)
  • 「身体を清潔に保つ」(第11箇条:体の清潔)
  • 「観察」(第13箇条:病人の観察)

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